国際化の真価 2


農園の規模はゴルフ場が作れる程度というから、アメリカではそれほど大きくはありません。


果樹農園経営の目的はジュース原料を勉強するためだといいます。


・・・しかしポッカには、もっと大きな狙いがありました。


それはアメリカで缶コーヒーが売られていないのに目をつけ、ひそかに缶コーヒー市場が育つかどうか調査を続けてきていました。


アメリカには缶コーヒーはないですが、日本では7500億円のヒット商品です。


ポッカ缶コーヒーのアメリカでの事前調査結果は非常に好評だったといいます。


多少、品質面での改良を必要としますが、アメリカで売れないはずはないとポッカは考えています。


ただアメリカには自販機がありません。

国際化の真価


ポッカは1988年2月には、シンガポール第2工場を完成。


その後、アメリカのオーシャンスプレー社およびローヤル・クラウン・コーラ社と提携しています。


・・・そしていよいよアメリカに橋頭保工を確保するために、1989年9月18日、カリフォルニア州セバストポールにあるエド・ファーム社傘下の飲料事業部門、「スペシャルティ・フーズ」を買収しました。


目的はアメリカ大陸における自社工場で、ポッカ・缶コーヒーその他飲料を生産し販売するためです。


これまでアメリカやカナダの食品企業と販売提携してきた狙いは、ギブ・アンド・テイクで、アメリカ国内で生産したポッカ飲料の販売に協力を得るためでした。


この日が来るまでに着々と地固めしてきていたのです。


いよいよアメリカの巨大市場に乗り出すわけですが、国際化の真価はこれから発揮される成果を待たなければなりません。


ポッカはこの年の8月にカリフォルニアの果樹農園も買収しています。

お薦めの大人の恋愛小説 4

書店員さんは、1冊の本を客に届ける出版業界の家族の一員です。


もっと言えば共犯者なのですね。


客に最後に渡るところのプロデュースをする義務、チャンスを持っているのが書店員ではないでしょうか。


普通は流行モノだと売れ行きってスーッと落ちていくものですが、この本には商品力があったようです。


出版社から送られてくる売り上げランクに四国や九州の書店さんも入ってくるようになり、同じ気持ちの同志がいて心強く思いました。


本を好きな人が、本を好きな人に売っているなあという実感がありました。


何かお薦めする本は?って聞かれるとその度店員さんは「本当の恋愛小説はこれです」とテレビやラジオでも紹介したそうです。


そのうち著者からもメールをもらったそうですよ。


いまでも月に2桁は動いているそうです。


こんなにすごい恋愛小説はなかなかないですよね。

お薦めの大人の恋愛小説 3

「今週も感動しっぱなし」


「これ以上のものは出ていません」って気持ちがあるのでしょう。


大人の恋愛小説「今週もこれがNo.1」。


わたしが店員さんに聞くと、そう答えてきました。


・・・わたしは納得し、喜びました。


「1年間、これを超えるのは出なかったのだ」・・・と。


それでも刊行された当時はそれほど売れなくて、ごく普通に棚で回転しているくらいだったようです。


この本屋さんだけはダーンと山積みにして売っていたのですね。


先を越されても全然構わない、ここで売りたいのだなと思いました。


お薦めの大人の恋愛小説 2

若い連中は、どこで泣けるの?って感じで、「まあ、いい話ではありますが」という程度だったのです。


・・・逆にそこが良かったのです。


「そうか、30代後半からの世代には集中的にイケるぞ」って確信しました。


恋の本当の痛み・・・


取り返しのつかない残酷さ、燃やして灰にして流しちゃって美しい想い出という風に恋は終わらないぞ、っていう奥行きや重みがありました。


『世界の中心で、愛を叫ぶ』も良いのです。


でも、これはその上の層に響くぞ、と思います。


『世界の・・・』がベストセラーになっていることに世代のギャッ.フを感じている人にはこちらを絶対にお薦めします。


わたしのよく行く本屋さんでは、「今週のおすすめ」ってPOPがあり、ずっと面出しにされています。


「今週」がずっと1年続いている気がしますが、それだけオススメなのでしょう。

お薦めの大人の恋愛小説

わたしがここ数年、本を読んで涙を流したのは2回だけです。


『クライマーズ・ハイ』と『水曜の朝、午前三時』です。


今日は特に『水曜の朝、午前三時』について紹介したいと思います。


わたしがよく通っている本屋で、突出して売れている本があることにある日気がつきました。


最初は、他は他、自分は自分の本を売る、と思っていたのです。


でもそのうちこんなに売れているのは「何かある」と気になりだして読んだのです。


電車の中で思わず涙してしまいました。


しかも恋愛小説で泣かされたのは久しぶりのことでした。


迷わず周りの人にも薦めたのです。


・・・そうしたら30代半ば以降の人はみんな感動していました。

復興から高成長へ 2

1955年当時、多くの評論家は、「もはや戦後でなくなった」とし、この時期以降は当然経済成長が鈍化するであろうと予想しました。


「復興の時代」における経済成長率は平均して年率10%程度であったと計算されます。


この成長率は、前述した戦前80年間の平均4%強をはるかに超える高い成長率で、それ自体がひとつの驚異でした。


しかし、この復興期における高い成長率は一般に戦後期における特殊事情にょるものだと説明されました。


つまりゼロから出発したことは、「谷深ければ山高し」のたとえのとおり、成長率がある程度高いのは当然であるということです。


これはいわば、あとから思いついた解釈ではありますが、一般に今日では「復興要因が効いた」というふうに解釈されています。


「後発効果」とか「キャッチアップ効果」と呼ぶ人もいます。


事実、第ニ次大戦終了時から10年間の各国の成長率をみてみますと・・・


西ドイツ、イタリア、それに日本という、いわば世界大戦の敗戦国で国土が荒廃した国の成長率が高くて、カナダ、アメリカなどといった戦勝国の成長率がきわめて低かったという対照(ただし、爆撃などを受けたイギリスは例外)がみられます。

復興から高成長へ

日本の経済には、いわばひとつの奇跡がおこりました。


10年足らずで敗戦の混乱から戦前水準への復帰が実現し、その後、明治維新以降の状況と同じような、というよりもっと高い、内容のある成長の時代がはじまったのです。


いま第ニ次大戦後から今日までの時代を振り返ってみますと、日本経済は大きく4つに区分することができます。


第一の時期は「復興の時代」。


1946~55年の時代で、戦争の荒廃から独り立ちの経済を実現し、ほぼ戦前の経済水準に戻るまでの時期です。


終戦直後とられた傾斜生産方式を出発点として、ドッジ・ライン、朝鮮動乱勃発による特需の発生などを経て、日本経済は1955年にはいち早く戦前の状況に回復。


当時、政府の経済白書は「もはや戦後ではない」と書いて、復興がなり、ようやく「自立の時代」がやってきたということを宣言しました。


1956年からいわゆる「成長の時代」が1970年代のはじめまで続きます。


「近代化と高度化の時代」といってもいいかと思います。


戦後の経済成長 2

ジャーナリストのマーク・ゲイン氏は、当時の破壊され荒廃した日本の国土の状況を"人工的につくられた砂漠"と表現し、このような状況から回復するのは、"われわれの想像できる期間のはるか先だ"ということをいいました。


東京の銀座は焼け野原になりましたし、いまの新宿副都心ではヤミ市や非行が横行していました。


今日ではその面影はまったくありません。


事実、日本の経済は、まず台湾、朝鮮、満州(中国東北部)といったそれまでの植民地、従属国への影響力を完全に失いました。


これは当然のことですが、戦争によって国内の産業施設が破壊され、また、内外からの復員軍人をはじめ、海外からの引揚者が600万人にも達するという状況でした。


国内では多くの失業者が発生すると同時に、物資の欠乏が顕著になり、インフレが猛烈な勢いで進行し、"いつになったら回復がはじまるかわからない"というのが、経済専門家を含めて多くの人が実感したところです。


戦争と戦争直後の日本の経済状態については、いまは日本人でさえも忘れようとしています。


世代も代わっていることもあって、「戦後」という言葉もいまでは「風化」してきました。


過去の不幸や悲惨を思い出すだけの感傷論はよくありませんが、「過ちをニ度とくり返さない」誓いを確実にするという意味において、「戦後」はやはり貴重な時代です。

戦後の経済成長

日本はより大きい被害を近隣諸国に与えたことを考えると、日本が受けた損失について多くをのべる気持ちはありません。


・・・これ以上、第ニ次大戦前の日本経済について語ることはやめます。


いずれにしても、一面において成功すると同時に、他面において結果的には破滅をもたらした経済運営であったということは、今日の開発途上国にとっても、あるいは先進工業国にとっても、いろいろな意味で教訓になりうることを指摘しておきたいと思います。


日本自身も第ニ次大戦後、その反省をきびしく行なっているのですが、時として、今日でも「戦前の顔がのぞく」といわれることがあります。


・・・つねに謙虚な反省が必要で、それがあってこそ国際社会での信頼が高まるでしょう。


さて、話を進めます。


第ニ次大戦後、日本経済は再びゼロから出発することになりました。


敗戦直後、日本を訪れたマッカーサー元帥の随行者のなかにいたジャーナリストのマーク・ゲイン氏は、のちに回想録を書いています。

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