戦後の経済成長 2
ジャーナリストのマーク・ゲイン氏は、当時の破壊され荒廃した日本の国土の状況を"人工的につくられた砂漠"と表現し、このような状況から回復するのは、"われわれの想像できる期間のはるか先だ"ということをいいました。
東京の銀座は焼け野原になりましたし、いまの新宿副都心ではヤミ市や非行が横行していました。
今日ではその面影はまったくありません。
事実、日本の経済は、まず台湾、朝鮮、満州(中国東北部)といったそれまでの植民地、従属国への影響力を完全に失いました。
これは当然のことですが、戦争によって国内の産業施設が破壊され、また、内外からの復員軍人をはじめ、海外からの引揚者が600万人にも達するという状況でした。
国内では多くの失業者が発生すると同時に、物資の欠乏が顕著になり、インフレが猛烈な勢いで進行し、"いつになったら回復がはじまるかわからない"というのが、経済専門家を含めて多くの人が実感したところです。
戦争と戦争直後の日本の経済状態については、いまは日本人でさえも忘れようとしています。
世代も代わっていることもあって、「戦後」という言葉もいまでは「風化」してきました。
過去の不幸や悲惨を思い出すだけの感傷論はよくありませんが、「過ちをニ度とくり返さない」誓いを確実にするという意味において、「戦後」はやはり貴重な時代です。